朝ドラ「半分、青い。」の「風」が吹いて最後まで見てしまった。

NHKの朝ドラにしては、少し毛色の変わった作品だった。田舎を出て漫画家になったところまでは、従来通りという感じがしたが、それからの展開はちょっと違うなと思い始めた。

うどん三姉妹とか大納言の店長とか際立つキャラが出てきても話が深まらない。元旦那の映画界での活躍ぶりもほとんどスルー。次々と新しいネタがでても、あっという間に次のネタに。よい材料はそろえたのに、組み立てには至らず、とっ散らかり状態。

朝ドラ鉄板の、主人公が周りに助けられながら目標に向かって一直線といった展開からは外れている。

主題歌で鈴愛が「風」に舞い、秋「風」先生の強烈なキャラの「風」が吹き荒れ、鈴愛の環境が「風」のようにめまぐるしく変わる。最後は扇「風」機の開発。風だよね。このドラマは。

鈴愛は成功者ではない。風にのって毎日の出来事に向き合うだけだ。年を重ねても、青二才の部分がある。いつも半分は青いんだ。

目標達成とその過程がなによりも大事という今の風潮。達成すれば称賛が、頑張っている人には拍手応援がおくられる。

それだけなの?毎日の生活では、風が吹くように次々といろんなことが起こる。目標なんかよりも、日々前に進むことが大事なんじゃないの。こんなメッセージかな。

「半分、青い。」の風に流されて最後まで見てしまったな。やはりこのドラマには風が吹いていた。