古畑任三郎第16話「ゲームの達人」の感想。犯人役草刈正雄。(ネタバレ)

草刈正雄演じる医師は、推理作家の主治医であり、その妻と不倫関係にあった。その関係が知られそうになると、作家をそそのかし偽装自殺をさせる。それを利用して、作家と妻を殺害してしまう。捜査を始めた古畑は、当初から犯人に不審な点を抱く。

密室殺人で、シリーズの中でもかなり本格ミステリーに近い。古畑任三郎シリーズは、謎解きもビジュアルを利用したわかりやすい手法が多いが、このエピソードは小説を読んでいるような感じを受ける。

犯人の人物像も、頭脳名声で傲慢な自信家。古畑を君付けで呼ぶくらいの社会的ステータスを持っている。刑事コロンボの鉄板パターンだ。ビリヤードやダーツで遊ばれる古畑に、コロンボの姿がダブる。

解決編も、こじつけの感はあるが考えられたトリック。だいぶ前になるが、カトリーヌ・アルレーの「わらの女」を原作にした銀河テレビ小説のドラマでがあった。結末は変更されていたが、そのクライマックスで似たようなトリックが使われていた。

トリックに重点を置いたエピソード。本格ミステリー好きの人にはよいと思う。