古畑任三郎第28話「若旦那の犯罪」の感想。犯人役市川染五郎。(ネタバレ)

市川染五郎が若手落語家として犯人を演じる。第3シーズンの第1話。

人気落語家の犯人は、兄弟子の新作落語を自分のものにするため、兄弟子の殺害を計画する。変装により自らのアリバイをつくり、兄弟子が将来を悲観して自殺したという筋書きを作り上げる。捜査にあたった古畑は、犯人の不自然な言動に疑問を持つ。

市川染五郎の野心的で小生意気な演技が、犯人役にうまく合っている。華がある役どころというのもピッタリだ。

トリックはいろいろと趣向を凝らしているように見えるが、しっくりこないものが多い。変装のトリックも無理がある。煮干しと録音テープも証拠としては弱い。

最後の決め手は刑事コロンボ「偶像のレクイエム」、それに「ホリスター将軍のコレクション」のトリック。ただ、伏線はあるものの、犯行時刻のアリバイくずしから唐突に出てくるという感じを否めない。

ドラマとしては面白く、市川染五郎の奮闘が目立つエピソード。