井上ひさし原作。NHKの銀河テレビ小説で87年に放送された全15回の連続ドラマ。BS12で再放送。
大作家と新鋭作家の二人が東北の山奥の村へ講演旅行に訪れる。その間に嵐で橋が流され、村は陸の孤島となってしまう。滞在中に村では殺人事件が連続して起きる。徐々に村の住人たちが裏で何かを画策しているような雰囲気がみえてくる。
これはユーモアたっぷりの社会風刺ミステリー。犯人は誰か、犯人の目的は何か、タイトルにはどんな意味があるかなど、楽しめる要素はあるが、サスペンス的な謎解きミステリーといった感じではない。
社会の権力者を象徴する中条静夫の大先生はいかにも滑稽だ。ただただ威張り散らすいわゆる偉い人で、完全におちょくった扱いだ。
舞台劇の要素も取り入れ、弱者切り捨ての社会政策を強烈に批判した演劇ドラマ。なかなか面白かった。
BS12
2019年10月17日-12月5日(木曜19:00-19:45)
(本放送 NHK 1987年7月6日-7月24日 月曜-金曜21:40-22:00)