映画「アマルフィ 女神の報酬」(2009)の感想。織田裕二の外交官が格好いい。

フジテレビ開局50周年作品。織田裕二が外交官としてイタリアで活躍する。

イタリアに赴任した外交官の主人公は、到着早々に邦人の女の子の誘拐事件に巻き込まれる。現地警察と協力して捜査にあたるが、同時に外務大臣の訪問が重なり、犯人たちの目的が明らかになる。

さすがにお金がかかっているのがわかる。ほぼ全編イタリアロケであり、これでもかというくらいに美しい風景と街並みが流れる。観光映画的な作品になっていて無駄な映像が入るため、話がスムーズに進まない。

脚本のプロットは悪くないと思うが、単に格好いい主人公のイタリアでの活躍が大半を占めていて、犯人側の悲惨な事情は軽く触れられているだけになっている。犯人側から描いた方が深みが出るように思える。それと主人公は外交官ではなく、大使館駐在の外事警察の方がふさわしいと思う。

豪華な映像づくりに力が入りすぎて、本筋がぼんやりしてしまった残念な作品。