三谷幸喜監督、脚本、中井貴一主演のコメディー映画。
現職総理大臣が、暴漢に襲われて記憶喪失になるという突飛なストーリー。そしてそれに続くドタバタ劇。これだけでも惹きつけられる。中井貴一の気弱な総理がいい。高慢な悪い奴が気弱な善人になり、あたふたする熱演が見どころ。
ただ、後半は大きな展開はなく、善い人の世直し物語に終始して、三谷作品にしてはメリハリ感が薄い印象。
傍若無人の頃の総理は、チラッと出てくるだけ。「クソ野郎」と叫ぶ姿をもって見たかった。終盤、スナイパーが派遣されたときには、再び頭に石が当たって、元に姿に戻るのかと思ったが、そうはならなかった。
テレビのキャスターが有働由美子アナだったのはわからなかったな。