相棒 season21 第11話 元旦スペシャル「大金塊」の感想。

相棒の2023年元旦スペシャル。

与党の有力政治家袴田茂昭議員のもとに、邸内の金塊を盗むという予告状が届く。右京とは因縁のある袴田であったため、警察を敬遠してアマチュアの熟年探偵団に捜査を依頼するが、右京たちも機に乗じて邸宅にもぐりこんでしまう。

金塊強奪の予告状が届くという、まるで怪人二十面相に出てくるような設定で事件は始まる。そして金塊はすでに偽物にすり替えられているという展開。このあたりまではよかったが、その後、袴田の政治信条が事件の動機にからんできて、流れがはっきりしなくなる。単純な犯罪捜査でないストーリーとしたため、少し切れ味が鈍ってしまったように思う。

それと片岡孝太郎演じる袴田議員は、2022年の元旦スペシャル「二人」で登場し、政治力で逮捕を免れたという前歴がある。話を追うにはそこを抑えておく必要があるため、少しわかりにくくなってしまっている。

殺人は起きない、ちょっと変わった動機に絡む事件。小ネタ満載で相棒ファンなら楽しめるが、初見の人にはいまいちかな。