映画「スティング」(1973)ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード主演の感想

1930年代のアメリカを舞台に、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードのコンビが、ギャングの親分を相手に大がかりな詐欺を仕掛ける。

今までに何度も見たが、映画とはこんなに面白いものかと思わせる傑作映画。

冒頭から見事な路上の詐欺のシーンでつかみがうまい。列車でのポーカーで腹に一物あるといったポール・ニューマンのわざとらしい演技。サリーノとFBIの登場で複雑になる中盤。裏切ったのかよと思わせるレッドフォード。そしてあざやかなクライマックス。

脚本が非常によく練られている。詐欺の計画が着々と進行する一方で、殺し屋サリーノの謎と偽FBIで警察をだます計画を同時進行させる。レッドフォードの裏切りも最後までどうなるかわからない。クライマックスに向けて、話がどんどん重層化していって飽きさせない。

それから映像が美しい。1930年代のアメリカのいい雰囲気が感じられる。質のよい骨董品を見るような感覚で、アンティークな気分に浸れる。