著者は比較言語学者で外国語の専門家。
100言語と帯にあるが、これは誇張ではない。外国語を専門にしていだけあって、メジャーな言語はもちろん、マイナー言語でも聞いたことのない言葉にまで著者の守備範囲は広がる。そして本書では多言語の学習で身につけたコツを披露している。
前半は専門家らしく世界の言語の分類と構造の違いについてにかなりページが割かれている。ただの概説ではなく、それぞれの特徴に応じた学習法も同時に示してある。
著者自身の勉強法はかなり猛烈型だと思う。それでも押さえるべき学習のポイントについてのアドバイスは簡潔で役に立ちそうなものばかりだ。文法優先型、活用優先型の違いと、特徴を踏まえたうえでの入門書の紹介、日々のルーティン学習へのアドバイスなど。
巻き舌の発音の説明があったが、まさに目から鱗といった感じの練習法を紹介している。巻き舌に苦労している人にはきっと役に立つでしょう。
外国学習法といった本はたくさんあるが、本書はさすがに専門家によるものだけあって中身の濃い内容になっている。おすすめ。