心温まるハートフルストーリー。ホールドオーバーズとは残留者のこと。
70年代アメリカ東海岸の名門高校が舞台。クリスマス休暇なのに寄宿舎にとどまる3人の物語。変わり者の歴史教師は、教育に情熱はあるが風変わりな性格のせいで周りからは疎んじられている。素行不良な生徒は、何かと周りと問題を起こしている。生徒たちの食事の世話をする黒人女性は、軍人の息子を亡くしたというつらい過去がある。
中盤くらいからのボストン旅行で、3人の距離がぐっと縮まってくる。それぞれが抱える問題が徐々にわかってきて、互いに相手を思いやる心が生まれてくる。誰にでも表面からはわからないが何かしらの心の悩みを持っているものだろう。それをうまく引き出してきて、交流の物語としていくところがうまい。
最後はほろ苦い終幕。それでもほのぼのとする作品だ。