忠臣蔵をモチーフにしたコメディ。ムロツヨシ主演。忠臣蔵というよく知られた物語をコメディでどう料理するのかと思って視聴してみた。
設定は、実は吉良上野介が刃傷事件で死んでしまい、弟が影武者をつとめるという荒唐無稽なストーリー。これがなかなかいける。相手方の大石内蔵助との絡みもよく考えられていて、全体的に脚本のよさが光る。
ムロツヨシがいい。NHKのLIFEでレギュラーをつとめているが、当初は素人っぽくてしっくりこないと思っていた。しかし徐々に素人芝居の中に芸風らしきものを感じるようになり、この映画ではそこがうまく引き出されている。門に足を挟まれるシーンには笑ってしまった。
忠臣蔵ものでは、赤穂浪士側からの描き方をいろいろと工夫する作品は多いが、吉良上野介を中心に持ってきたのがうまいと思う。期待以上に面白かった映画。
