映画「ギャング対Gメン 集団金庫破り」(1963)の感想。

1963年製作のギャング映画。鶴田浩二主演。

囚人護送車が襲われ、警官が殺された。その犯人たちは寄せ集めの金庫破り集団をつくり、大仕事を計画していた。そこに親友の警官を殺された元金庫破り名人が身元を隠して入り込み、犯人を捕らえようとする。

いわゆるかっこよさを気取るギャング映画だ。ツッパリたちの肩で風着るセリフがずっと続く。それでも、シリアスではなくエンタメ系の作風なので、気楽に観ることができる。

キャストはなかなかいい面々だ。ただのかっこつけにしか見えない役どころを、うまく演じる力量は、さすがだと思わせる。

鶴田浩二は、相変わらずあの鶴田浩二を演じている。加藤嘉、丹波哲郎もいい。杉浦直樹は、後の向田邦子シリーズのときとは違って、見るからに悪人といった役柄。江原真二郎も本当に悪そうだ。梅宮辰夫は、晩年の頃とは顔が違っていて、注意して見ていないと見逃してしまうくらいだ。佐久間良子は、ただ綺麗なだけではなく、男勝りの渋い演技を見せる。