岡田斗司夫著「ユーチューバーが消滅する未来」書評感想

ネットやAIなどを中心とする10年後の未来を予測する本。ネット中心の予測なので、少し過激なことが書いてある。

今後は乱世になり価値観の変化があらわれると予想する。第一印象主義、考えるより探す、中間はいらないの3つがポイント。

格差が拡大し、一部の強者が提供するバーチャルな世界の価値が上がっていく。強者になるための競争は苛烈で、真実かどうかよりも、自分のバーチャルな価値をどのように盛るかが競争のカギになる。

強者になれないほとんどの人は、強者の提供するバーチャルな世界に引き寄せられる。リアル世界ではないことは百も承知だ。だが、そのバーチャルが楽しいから。

そんな世の中になったら、ルールにのっとったリアル世界は大丈夫なのかと心配になる。その点は、AIにまかしておけば、問題なくまわる。

現在の自己実現が目標という幸福感は通用しなくなる。とにかく生き残ることが大事。結局のところ、面白がったもの勝ちという結論。

リアル世界は、筆者が考えるよりも、もっと重いと思うが、ネット中心にみれば、この本を予想はそれなり当たっていると思う。

今でも、メシが食えさえすれば面白いことをやったもの勝ちという考えの人もかなりいるだろう。その傾向はますます強まると思う。