市川雷蔵主演の眠狂四郎シリーズ第一作。
加賀藩の密貿易に絡む陰謀に眠狂四郎が巻き込まれる。密貿易の証拠となる通行手形を豪商に握られて窮地に立った加賀藩主。奥女中を間者として眠狂四郎のところに送り込み、手形を取り返そうとする。唐人の少林寺拳法の使い手も絡んで、事件が進行する。
第一作ということもあり、眠狂四郎のキャラがまだ固まっていない。雷蔵の格好のよさは発揮されてはいるが、ニヒルさは後の作品ほどでなく、ストーリー的にも狂四郎が遠巻きに参加するような流れで、それほど緊張感がない。
素手で戦う若山富三郎演じる少林寺拳法の達人が、それほど強そうに見えないのはご愛敬だ。
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