仏映画「8人の女たち」(2002)の感想。

ミュージカル形式のミステリーのようなフランス映画。

雪に閉ざされた邸宅で主人が自室で刺殺された。外界とは連絡がとれず、親族と使用人の8人の女性たちは途方に暮れる。犯人はこの中にいるという疑心暗鬼の中、互いの秘密を詮索し始めるようになる。

このあいだ観た長澤まさみ主演「スオミの話をしよう」のような映画だ。一応ミステリー仕立てだが、事件解決は二の次で、女たちのドラマが繰り広げられる群像劇だ。

著名な女優たちが、悪口や嫌み、当てこすりなど女性の裏の顔をタップリと見せてくれる。互いの秘密を暴露して罵り合う姿はなかなか魅力的だ。カトリーヌ・ドヌーヴの貫禄はさすが。ファニー・アルダンもいい。

ミステリーとしてはあまりピンとこないが、女たちの戦いを観るにはうってつけの作品だ。