専業主婦が射殺された。容疑者には、改造モデルガンで猫を撃って逮捕された前歴があった。被害者は、その目撃証言をした女性であることがわかる。だが、右京は当時の捜査報告書に不審な点があることに気がつく。
単純に見える事件だが、裏には複雑な事情が隠れていて、警察組織の根幹をゆらすような状況にもなりかねない。話がどんどん広がっていって奥ゆきがでてくるうまい構成だ。右京の推理も冴えている。些細なところから不正のにおいをかぎつけるのはさすがだ。
もちろん右京は組織にうまく取り込まれたりはしない。今回は、上層部を引っかけて、組織側の非を認めさせる方向にもっていってしまう。右京らしいスマートな解決法だ。
相棒では、こういった警察や権力側の裏の事情をうまく盛り込んだストーリーをよく見かける。今回も、謎解き、構成ともよく、よくできたエピソード。