映画「地下室のメロディー」ジャン・ギャバン、アラン・ドロン主演の感想

ジャン・ギャバン、アラン・ドロン主演の犯罪サスペンス映画「地下室のメロディー」。

老獪なジャン・ギャバンと若く軽薄なアラン・ドロンの対照的なふたりがコンビを組み、用意周到にカジノの金庫に押し入る。

ふてぶてしいほど貫禄があるジャン・ギャバン。渋いし落ち着いて決して慌てた様子を見せない。

一方のアラン・ドロンは、とにかく危なっかしくてハラハラさせられる。本当に計画通りに完全犯罪ができるのかと思わせながら話が進んでいく。

ミッション・インポッシブルを思わせるようなアクションシーンがあるが、どちらかというと心理的に魅せる手法。

名優ふたりの違いが際立っている。大物俳優を起用すると、その扱いが難しくなるものだが、この映画ではふたりの個性のバランスが絶妙だ。

テーマ曲はだいぶ前にホンダのプレリュードで流れていたもの。

ラストシーンのふたりの表情がいい。古いフランス映画の傑作。