高橋洋一著「未来年表 人口減少危機論のウソ」書評感想

人口減少が危機をもたらすという世の論調に対し、各分野についての反論をまとめた本。

・人口問題の本質
人口が減ってもGDP成長率への影響は軽微、人口増減率と経済成長率は無関係

・移民
移民受け入れで社会問題が起きる、単純労働はAIにまかせればよいので移民の必要はない

・年金と社会保障
問題点は、厚生年金基金とGPIFと徴収漏れ、人口減少で社会保障は破綻しない

・雇用政策
公務員の定年延長をすべき、雇用改善は金融政策のおかげ、賃金は上がっている

・地方分権
地方分権は税源移譲がカギ、ふるさと納税規制はくだらない

とくに第3章の年金と社会保障については、著者が直接に関わってきた内容なので、詳細な記述で読む価値があると思う。