藤田田著「勝てば官軍」書評感想。マクドナルド創業者の成功法則。

日本マクドナルド創業者の著者によるビジネス成功法則についての本。1996年初版の復刻本。

1996年発行なので、すでの20年以上も前に書かれたものだが、今からみると鋭い指摘が多々ある。

当時、バブル崩壊後の苦境にあえぐ日本経済の中で、マクドナルドは紛れもなく勝ち組であった。デフレ経済の長期化をすでに予想し、安売りに耐えるだけの方策をうっていたからだ。そのマクドナルドも、その後はきびしい時代をむかえることになった。著者は「勝てば官軍負ければ賊軍」ではなく、「勝てば官軍、負ければ倒産」と言う。ビジネスのきびしさを示唆する言葉だ。

消費税は地方税へ、カジノによる過疎対策、解雇しないリストラなど今の時代への提言とも思える。

「ユダヤの商法」以来のノウハウは健在。年月を越えて語られる真実がつまっている。

ソフトバンクの孫さんとのエピソードは興味深い。

今読んでも一読の価値のある本。おすすめ。