映画「インセプション」(2010)の感想。レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙出演。

クリストファー・ノーラン脚本・監督、レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙出演。ミステリー、サスペンス、SF、アクションがすべて詰まっている作品。

夢の中の夢という禁じ手のような構成を使って、4層の夢の世界を往来する息詰まる攻防戦。まさにSFの世界だが、それだけで終わっていない。ミステリーでもあり、サスペンスでもあり、アクションも満載。かなり複雑な構成になっているが、もとになる企業間の覇権争いという核がしっかりとしているため、話が混乱しない。登場人物もしっかりと役割が決まっていて、裏切りなどの余計な装飾がないのもよい。

映像が作りこまれているので、迫力があって臨場感はハンパない。ディカプリオと渡辺謙の迫力の演技もいつも通り。

階層が移動するので、観ているとなんだか不安定な気分になってくるところも、作り手側の計算通りなのかもしれない。落下シーンが多いのもその感覚に拍車をかける。

しっかりと楽しめる娯楽作品。よく出来ている。