マーロン・ブランド主演。1954年のアカデミー作品賞を受賞。ゴッドファーザーで有名なマーロン・ブランドだが、若手時代にも素晴らしい演技を見せている。
主人公は、港湾労働者でヤクザまがいの仕事もこなしている。考えもなく悪の手下となっていたが、殺人事件をきっかけに自分を見つめ直す。信念に基づいて生きようと決心するが、相手は殺しもいとわない悪徳の組合長。正義と不安との葛藤。最後は勇気が勝ち、孤独な戦いを挑むことになる。その微妙に揺れ動いていく内面の変化が、表情と演技を通して見事に表現されている。
さすがにマーロン・ブランドは名優だなと思わせてくれる作品。