江戸川乱歩編「世界短編傑作集 3 」の感想。

今回は、ほぼ1925年あたりに発表された作品が多い。そして傑作ぞろい。100年前にこのレベルがあったのかとため息がでるくらいだ。

よかったのは、

堕天使の冒険
茶の葉
偶然の審判
二壜のソース
夜鶯荘
完全犯罪

「堕天使の冒険」は実話がベースになっているとは驚く。こんなことを本当にやってしまう人たちがいたのか。「茶の葉」はクラシックなトリック。「偶然の審判」はよくできていて、毒入りチョコレート事件で有名な作品。「二壜のソース」は単純だが不気味なトリック。「夜鶯荘」は、さすがにクリスティーの作品だと思わせる出来のよさ。「完全犯罪」は、ギミックだが発想が面白い。

旧版の「ボーダーライン事件」は、新版第5集へ、旧版「密室の行者」は、新版第4集へ移っている。