映画「影の車」(1970)の感想。松本清張原作。

松本清張原作、加藤剛、岩下志麻出演、野村芳太郎監督。

平凡なサラリーマンが、日常の何気ない出来事から深みに転落していく松本清張作品によくあるストーリー。前半はゆっくりとしたテンポで進む。中盤から不気味な雰囲気がちらほら顔を出す。それからがいまいちかな。

ストーリー自体は結構怖い。ただ、子供がらみなので映像をつくるのが難しい。それから過去の記憶をオーバーラップさせて、緊迫感を盛り上げていくのもうまくいってない感じ。終盤の展開も速すぎて、主人公の心情がうまく表現できていない。

いい原作なので残念。ちょっと消化不良の作品。

松竹