韓国映画「観相師」(2013)の感想。ソン・ガンホ主演。

観相師という人相占いを主人公にした韓国の歴史時代劇。ソン・ガンホ主演。2013年の大鐘賞最優秀作品賞受賞。

時代は朝鮮王朝第5代の文宗から第6代の瑞宗の時代。王座を狙う後の第7代王首陽大君が政争を仕掛ける。卓越した人相学の知識により有力者たちに知られることになった主人公は、そこに巻き込まれていく。

実際の政治抗争劇に、天才観相師というフィクションの存在をうまく取り入れている。重厚な宮廷内の雰囲気がでていて、流れも悪くない。若干、主人公の家族設定が平凡なところはあるが、全体的にはよくできた作品だと思う。

時代劇では悪役に描かれがちの首陽大君をイ・ジョンジェが演じている。イケメンで爽やかな役どころが多い印象だったが、ここでは腹黒さ満載の野心家をうまく演じている。

ソン・ガンホは安定の演技で、才はあるが憎めないぐーたらオヤジを熱演。韓国アジョシの雰囲気を遺憾なく発揮している。