スポンサーリンク

高木彬光著「刺青殺人事件」の感想。

高木彬光のデビュー作。神津恭介が登場する。 刺青絡みの殺人事件。謎解きとしてかなり面白い。今にしてみれば、双子のトリックはありきたりにも思えるが、デビュー作でこの出来はやはりさすが。著者の「刺青物語」も読んだことがあるが、刺青に関する造詣の...

鮎川哲也著「黒いトランク」の感想。

本格ミステリの傑作として名高い作品。だいぶ前に読んだことがあるが、改めての読み直してみた。 ストーリーの基本はゴリゴリの謎解きミステリー。徹頭徹尾、トランクの中身と行方が謎解きの鍵となる。巻末には時刻表まで添付されていて、さあどうぞとクイズ...

G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の醜聞」の感想。

ブラウン神父シリーズの第5集であり最終作。毎日1話ずつ読み進めて、ようやく最後にたどり着いた。 よかったのは、 「ブラウン神父の醜聞」 「古書の呪い」 「ブルー氏の追跡」 「ピンの意味」 「村の吸血鬼」 だんだんとスタイルが固まってきたよう...

G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の秘密」の感想。

ブラウン神父シリーズの第4作。 4作目になるがずっと同じレベルを保っていて、この集もなかなかの粒ぞろい。最初と最後のエピソードは、毛色の変わった独白的な内容で、これはこれで面白かった。 よかったのは次の3作。 「俳優とアリバイ」 「ヴォード...

G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の不信」の感想。

ブラウン神父シリーズの第3作。ブラウン神父がアメリカに赴いて活躍する。 迷信とか伝説などないというスタンスのエピソードが目立つ。今では当たり前のことだが、当時はまだ理詰めでゴリゴリ押していくというミステリーのスタイルが確立していなかったのか...

G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の知恵」の感想。

ブラウン神父シリーズ第2作。引き続き粒ぞろいの作品が並んでいる。 短編でありながら、背景がやたらに壮大であったり、話が想像もできないところから始まっていたりと、現代の見方からすれば意表を突くような設定のものが多い。トリックの細かい詰めよりも...

青島顕著「MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人」の感想。

最近までモスクワから直接日本に向けた日本語のラジオ放送があった。出演者の多くは日本人職員。この本はモスクワ放送の日本人職員たちの足跡をたどっている。 実は70年代からこの放送を聞き始めた。西野肇さんの頃だ。冷戦期の番組は固い内容ばかりで、あ...

G・K・チェスタトン著「ブラウン神父の童心」の感想。

ブラウン神父シリーズ第1作。ミステリーの基本である、事件発生、探偵登場、捜査、最後の一気の種明かしという一連の流れに慣れてしまっているので、読み始めには多少の違和感を感じてしまった。100年以上も前の作品なので、仕方がないだろう。だが、プリ...

北村滋著「外事警察秘録」の感想。

月刊文藝春秋の記事をまとめたもの。著者は元警察官僚、前国家安全保障局長。警察の外事畑、政府の中枢で対外捜査に関わってきたインテリジェンスのプロ。 警察における外事警察とは外国に関連する捜査活動のことで、テロやスパイ対策も含まれる。最近まで現...

エラリー・クイーン編「犯罪文学傑作選」の感想。

エラリー・クイーンによるアンソロジー。世界的文豪やノーベル賞受賞者など、ビッグネームによるミステリー作品が収録されている。ミステリーとは言っても、探偵が登場したり、謎解きをしたりするわけではなく、犯罪絡みのエピソード。 ヘミングウェイの「殺...
スポンサーリンク