韓国映画「脱走」(2025)の感想。

北朝鮮兵士が韓国へ脱走しようとするストーリー。イ・ジェフン、ク・ギョファン出演。

主人公の軍曹は除隊間近なので、その前になんとかして脱北しようしている。脱出劇が基本になるが、そこに過去に因縁のある少佐を配置したところがうまい。少しサイコパスのような雰囲気を持った人物で、過去に主人公をいじめていたことをにおわせる。軍隊内では、義父の威光でかなりのポジションについている。ピアニストを目指していた過去があるらしく、その当時恋仲だった男性ピアニストも登場する。

軍曹は、一途に軍事境界線を越えようとする。それを妨害しようとする少佐。終盤の追跡劇では、徐々にテンポが上がってハラハラ感が増してくる。最後は、お約束の危機一髪の脱出劇となるが、それまでの盛り上げ方がうまく、最後まで飽きずに観ることができる。ただ、少佐と男性ピアニストの関係については、深くは突っ込まず、ストーリーに反映されなかったことが少々期待ずれ。

脱出劇としてはなかなか楽しめる作品。