最所フミ著「英語の習得法」の感想。

初版は1981年で、その復刻版になる。

著者の「英語類義語活用辞典」、「日英語表現辞典」は英語学習者にとって本当にありがたい本だ。こういう本が欲しかったという気持ちにこたえてくれている。その著者が英語学習についてまとめたのが本書になる。

レベルは高いと思う。大学入試レベル以上を対象にしているようだが、それでも難しい。昨今の会話から入り英語で考えろという方法ではない。和文英訳の価値を認めながらもそれだけでよいと言っているわけでもない。英語と日本語の本質的な違いに焦点を当てている。

書く英語に実力が出るという言葉は厳しい。そこまで行ってこそ、日英の考え方の違いを体感できるということだろう。これだというルールを掲げるのではなく、単語ひとつひとつの使い方の集積から生まれる違いを実感する必要があるということかな。

英語を真剣に勉強しようという人向けの指南本で、英語学習の手強さをあらためて実感させてくれる。