NHKBS「ぐるっと黒海4000キロ「アジアと欧州の交差点を行く」」の感想。

黒海と言えば、ロシアの南下政策の最前線だった重要地域。そのわりに、クリミア半島を除けば、テレビでこの地域が取り上げられることはあまりない。その黒海をぐるっと巡る旅番組ということなので視聴してみた。

撮影はクリミア問題が発生する前の2013年。時計回りで、前半はボスポラス海峡のトルコから、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ロシアのソチへ。後半はロシアからトルコへ。

それぞれの地域の人々の生活が興味深い。歌や料理など、その土地の伝統について話を聞いていくと、どうしても虐げられた歴史が出てくる。大国間の争いに巻き込まれた庶民たちの苦しい生活が浮き彫りになる。

後半は、ほぼトルコ各地をまわる旅。ロシアとの対立の歴史が要塞や城壁に残っている。海中の城壁までつくっていたのには驚いた。なによりオスマン帝国の時代の誇りのようなもを人々から感じられた。

黒海で生きる人たちの生活とトルコの持つ多様性を知ることができる番組。

NHKBSプレミアム
ぐるっと黒海4000キロ「アジアと欧州の交差点を行く」(再放送)
2020年11月18日 16:30-18:00
2020年11月25日 16:30-17:59
(初回放送2014
年1月18、25日)