映画「駅馬車」(1939)の感想。ジョン・フォード監督の名作。ジョン・ウェイン主演。

ジョン・フォード監督作品。主演はジョン・ウェイン。映画史に残る傑作と言われている。

時代は開拓時代のアリゾナ。アパッチによる襲撃におびえる中、ニューメキシコのローズバーグに向かう駅馬車が出発する。たまたま乗り合わせた乗客は多種多様。それぞれの事情を抱えながら旅は進み、人間模様が繰り広げられる。

登場人物の設定がうまい。主人公のジョン・ウェインは訳ありの脱獄囚。腕はあるが酒が手放せない医者。貴婦人と娼婦という対極の女性たち。強欲な銀行家と遊び人の賭博師。コミカルな御者など。シリアスな決闘シーンをクライマックスに据え、コミカルであったり、人情味があったりと、絶妙なストーリー展開が進んでいく。今となっては、定石とも言えるくらいのキャラクター配置。構成がしっかりしている。

ジョン・ウェインは、当時32才。出演者の中では若手になると思うが、顔に貫禄がありすぎて、そうは見えないな。

息をつかせぬ展開。最初から最後までずっと面白いのだから文句ない。おすすめの西部劇。