映画「カトマンズの男」(1965)の感想。

ジャン=ポール・ベルモンド主演のアクション・コメディー。「リオの男」に続く作品で、更に「タヒチの男」がつくられることになる。

金持ちのボンボンが、自身にかけられた生命保険のせいで殺し屋に狙われるという他愛もないストーリー。ドタバタコメディが延々と続く。かなり単調だが、カーチェイスや飛行機への飛び乗りなど、当時としてはなかなかのアクションがつまっている。「007 ドクター・ノオ」の初代ボンドガールのウルスラ・アンドレスも出演している。

撮影は香港・マレーシア・ネパールで行われていて、当時の雰囲気を知るための貴重な映像をふんだんに見ることができる。とくに香港の街並みは、今となっては古きよき時代の活気が感じられ、見る価値がある映像だ。原題にはカトマンズという言葉はない。寧ろ「香港の男」という映像なので、香港に興味があれば見る価値は大きいと思う。

「リオの男」に比べトーンダウンした感じはあるが、ドタバタ劇が好きなら楽しい映画だと思う。