映画「アルカトラズからの脱出」(1979)の感想。クリント・イーストウッド主演。

実話をもとにしたクリント・イーストウッド主演のサスペンス脱獄映画。

アルカトラズ島には、脱獄不可能と言われた鉄壁の刑務所があった。そこに収容された頭脳明晰のフランク・モリスは、知恵を絞り脱獄計画を立て、仲間とともに逃亡を試みる。

構成はシンプル。脱獄計画に焦点をしぼって、どうやって監獄から抜け出すかが描かれる。密室殺人ミステリーにも似た、相手の裏をかくようなトリックが見どころ。

刑務所内のそりの合わない囚人との対決や、手助けする仲間との交流は、ほんの少し色を添える程度。所長のパトリック・マクグーハンの横暴さや看守のいやがらせもわずかだ。

脱獄計画が順調に進みすぎるため、突発的なトラブルによるハラハラ感はあまりない。

今の映画と比べると、淡々としすぎるような感じを受ける。落ち着いて観れる70年代のアクションサスペンスとしてはよい作品だと思う。