ジム・ロジャーズ著「お金の流れで読む日本と世界の未来」書評感想

ウォーレン・バフェットやジョージ・ソロスと並ぶ著名投資家のジム・ロジャーズによる世界経済を占う本。

歴史に学ぶ、人と同じ思考をしない、変化への対応という考えを基本に、今後の世界経済情勢の予想。

ふつうの国際情勢とは違った見方が示してある。

・統一朝鮮がめざましい発展をする。
・アメリカの上昇トレンドは今後20年のどこかで終了。
・世界恐慌は起きる。
・中国の将来性はこれまでの通り期待できるが、独裁体制は指導者次第なので、習近平が鄧小平ほどに賢いかどうかがカギ。
・日本については悲観的な立場。将来の可能性はあるが、基本的には衰退する国。
・アベノミクスについても厳しく、紙幣を刷っているだけではよくならないと。
・コロンビアとロシアに投資の可能性あり。
・台湾と中国は緩やかにひとつになる。

ソ連の崩壊やトランプ大統領の誕生など、予想してなかったことが起きる世の中。どの項目も可能性はないとは言えないと思う。

この本のよさは、個別の予想がどうかというよりも、自分のオリジナルな見方をすることの大事さを教えてくれることだ。とくに投資の世界では、人と同じ考えではなかなか勝てないから。