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牧野愛博著「韓国大乱」の感想。

著者は朝日新聞記者で元ソウル支局長。タイトルのとおりにユン・ソンニョル大統領の戒厳令宣布の背景とその後混乱に陥った韓国についてのレポート。新聞記者らしく詳細な取材をもとにした事件の分析は読み応えがある。ユン大統領の人となりから、戒厳令にまで...

高木彬光著「黒白の囮」の感想。

グズ茂こと検事近松茂道が探偵役。エラリー・クイーンばりに、謎解きの前に読者への挑戦状が提示される本格派ミステリー。トリック、ストーリーとも思った以上の出来で、かなり楽しめた。登場人物が少ない割には凝った構成。二つの事件の関係が徐々に明らかに...

中川浩一著「中東危機がわかれば世界がわかる」の感想。

中東はイスラム圏という一言でまとめられることがあるが、実際は複雑過ぎて状況を理解するのが難しい。プレイヤーが多すぎてそれぞれの立場をとるため、ひと括りにするには無理があるからだ。本書では、主要国と現在の紛争地域にポイントを絞って現況の解説し...

武田一顕著「日本人が知っておくべき中国のこと」の感想。

著者は、「国会王子」の愛称で知られる元TBS記者。香港留学、北京特派員も経験した中国通でもある。どのような歴史をたどって今の中国があるかについて、平易に説明してある。とくに中国の心情について、歴史的な観点を踏まえた考察が興味深い。今ではアメ...
外国語

宮崎伸治著「50歳から8か国語を身につけた翻訳家の独学法」の感想。

著者は英語の翻訳家。中年になって始めたドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、中国語、韓国語、ロシア語の勉強を始め、日々語学学習の日々を送っている。多言語学習をするには、時間の配分が問題になる。8カ国語も同時に学習するには、1日24時...
外国語

山形浩生著「翻訳者の全技術」の感想。

新刊本を見つけたので手に取ってみた。著者は翻訳者を名乗っているが、SF、経済、コンピューター、文化など多彩な分野にわたる執筆活動を続けていて、現在は開発援助コンサルタント。今の時代の知識人といったことになるだろう。談話集のようなかたちの本で...
外国語

北村浩子著「日本語教師、外国人に日本語を学ぶ」の感想。

日本語を学ぶ9人の外国人へのインタビューで構成されている。日本人が気づいていない日本語の特徴を知ることができるのはもちろんだが、外国語学習という観点で見れば非常に興味深い示唆に満ちている本だ。どの方もかなりの上級者で日本語能力試験でN1クラ...

中川浩一著「「新しい中東」が世界を動かす」の感想。

著者はアラビア語専門の元外交官。今の中東と中東外交のあり方についての本。中東と言えばテロと石油。マスコミで伝えられるニュースのほとんどはこの話題だ。日本の現在の中東とのつきあい方は悪くないと思う。余りに深入りしすぎると紛争に巻き込まれる。石...

服部正也著「ルワンダ中央銀行総裁日記」の感想。

初版が1972年なのでかなり前の本になる。大分以前から気になっていたが読む機会がなく、ようやく手にとってみた。日銀マンの著者が1965年から1971年まで、ルアンダ銀行総裁として赴任していたときの記録になる。中身が濃くて読み応えたっぷり。何...

舛添要一著「ムッソリーニの正体」の感想。

元都知事、元厚生労働大臣の著者によるムッソリーニの解説本。ムッソリーニと言うとヒトラーのイタリア版と思いがちだ。ところが実際にはそんな単純な話ではないようだ。本書では、ヒトラーとの比較を通じてムッソリーニの実像が描かれている。二つの世界大戦...
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