著者の本を読むのは2冊目になる。以前読んだ「中国語はおもしろい」もよかったので、期待して手に取ってみた。
前半は、初心者向けの簡単な中国語の構造の紹介。文の構造とか、発音の特徴など。中国語はどんな言葉なのという問いに答えるごく普通の内容。
後半がおもしろい。中国語と一口に言っても、中国語、漢語、普通話、華語、台湾華語、マンダリン、中文、北京語、広東語、台湾語などいろいろある。実のところ、この違いがハッキリとはわかりにくい。
それらを説明が、歴史や現状を通して詳細に述べられている。中国の標準語政策、台湾や香港の状況、漢字の改革、東南アジア中華圏の中国語の位置づけなど。
すでに中国語は中国の言葉である以上の存在であるということを再認識される本。中国語の現状を知るうえでの良書だと思う。