国際情勢

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近藤大介著「ほんとうの中国」の感想。

中国に関する本は多数出版されている。その多くは、中国という国家であったり社会そのものを対象としているが、この本はそういったそれを構成する中国人にフォーカスを当てている。中国人は自分たちとは違うという印象は、多くの日本人が持っているだろう。日...

草柳大蔵著「実録満鉄調査部」の感想。

満鉄調査部についての詳細なノンフィクション。昭和54年発行。著者の徹底した取材力には驚くばかりだ。この上下巻を書くために、どれほどの取材を重ね、どれほどの資料を読み込んだのか。巻末の参考文献は省略してあるのは、書き切れないほどの資料にあたり...

垂秀夫著「日中外交秘録」の感想。

著者は前中国大使で「中国が最も恐れる男」と言われた外交官。仕事の出来る人の手記だ。外交官人生40年の回顧録であり、その間の日中外交の記録でもある。チャイナスクールの一員としてスタートし、中国大使として退官するまでの対中外交が詳細に記述されて...

佐藤大介著「韓国・国家情報院」の感想。

韓国の情報機関である国家情報院の歴史と活動についての本。かつては「泣く子も黙るKCIA」と言われるほど、絶大な権力を誇っていた国家情報院。朝鮮半島の分断が冷戦時代の対立の最前線であったことから、北朝鮮に対する諜報活動はもちろん、国内統制にも...

朝日新聞国際報道部著「縮む韓国 苦悩のゆくえ」の感想。

数々の問題をかかえる韓国の現況をまとめた本。出生率低下、高齢化、地方消滅、移民、一極集中と、日本ともかぶるような問題に苦しむ韓国。分析すればどれもがそれなりの原因が見えてくる。しかし背景には、すでに先進国並みの生活水準を達成したという経済成...

斎藤充功著「消された外交官 宮川舩夫」の感想。

帝政末期から太平洋戦争の終戦まで、対ソ外交で活躍した宮川舩夫に関する評伝。ロシア専門の外交官といえば、近年ではお馴染みの佐藤優氏が思い浮かぶが、それよりも半世紀以上も前に、ソ連を相手に奔走していたのが宮川舩夫である。ノンキャリアとして外務省...
映画

映画「モーリタニアン 黒塗りの記録」(2021)の感想。

9.11同時多発テロ事件の容疑者として長期拘留されたモーリタニア人の手記をもとにした映画。ジョディ・フォスター主演。米政府によって不当に拘留された容疑者を救う人権派弁護士ナンシーの苦闘を描いたストーリー。そこに軍検察官も加わって、法的な手続...

牧野愛博著「韓国大乱」の感想。

著者は朝日新聞記者で元ソウル支局長。タイトルのとおりにユン・ソンニョル大統領の戒厳令宣布の背景とその後混乱に陥った韓国についてのレポート。新聞記者らしく詳細な取材をもとにした事件の分析は読み応えがある。ユン大統領の人となりから、戒厳令にまで...

中川浩一著「中東危機がわかれば世界がわかる」の感想。

中東はイスラム圏という一言でまとめられることがあるが、実際は複雑過ぎて状況を理解するのが難しい。プレイヤーが多すぎてそれぞれの立場をとるため、ひと括りにするには無理があるからだ。本書では、主要国と現在の紛争地域にポイントを絞って現況の解説し...

武田一顕著「日本人が知っておくべき中国のこと」の感想。

著者は、「国会王子」の愛称で知られる元TBS記者。香港留学、北京特派員も経験した中国通でもある。どのような歴史をたどって今の中国があるかについて、平易に説明してある。とくに中国の心情について、歴史的な観点を踏まえた考察が興味深い。今ではアメ...
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