国際情勢

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宮家邦彦著「中東 大地殻変動の結末」の感想。

著者は元外交官で中東の専門家。イスラエル、イランを中心とした現在の中東情勢の解説本。「混迷を深める」という枕詞が常につけられる中東情勢。簡単な解説書を読んでも、とにかくわかりずらい。イスラエルは長い歴史と建国以後の周辺国との戦い。アラブ側も...

NHK取材班「あの時、世界は… ―磯村尚徳・戦後史の旅」の感想。

1978年に放送された「NHK特集 あの時・世界は… 磯村尚徳・戦後世界史の旅」の9回シリーズをまとめた3冊本。第1巻・ ワルシャワの墓標・マンハッタン秘密計画・進め、デリーへ!第2巻・引き裂かれた聖地・ファイサル王の決意・ドゴールの挑戦第...

芳地隆之著「ハルビン学院と満洲国」の感想。

ハルビン学院とは、1920年に設立され、その後25年間ロシア語の専門家を育成した旧制の専門学校。ハルビンは当時からヨーロッパの雰囲気を漂わせる街で、ロシア人も多数居住していた中国東北部の国際都市。ロシア語を学ぶにはうってつけの場所だった。専...

菅野朋子著「韓国消滅の危機」の感想。

日本以上に少子化が進む韓国の現状のルポルタージュ。韓国でも人口減少が社会のいろんなところでひずみをもたらしている。それが日本よりも極端なかたちで起きている。学校が閉鎖になったり、徴兵制があっても軍隊力を保てない。人口がソウルに集中して、釜山...

近藤大介著「ほんとうの中国」の感想。

中国に関する本は多数出版されている。その多くは、中国という国家であったり社会そのものを対象としているが、この本はそういったそれを構成する中国人にフォーカスを当てている。中国人は自分たちとは違うという印象は、多くの日本人が持っているだろう。日...

草柳大蔵著「実録満鉄調査部」の感想。

満鉄調査部についての詳細なノンフィクション。昭和54年発行。著者の徹底した取材力には驚くばかりだ。この上下巻を書くために、どれほどの取材を重ね、どれほどの資料を読み込んだのか。巻末の参考文献は省略してあるのは、書き切れないほどの資料にあたり...

垂秀夫著「日中外交秘録」の感想。

著者は前中国大使で「中国が最も恐れる男」と言われた外交官。仕事の出来る人の手記だ。外交官人生40年の回顧録であり、その間の日中外交の記録でもある。チャイナスクールの一員としてスタートし、中国大使として退官するまでの対中外交が詳細に記述されて...

佐藤大介著「韓国・国家情報院」の感想。

韓国の情報機関である国家情報院の歴史と活動についての本。かつては「泣く子も黙るKCIA」と言われるほど、絶大な権力を誇っていた国家情報院。朝鮮半島の分断が冷戦時代の対立の最前線であったことから、北朝鮮に対する諜報活動はもちろん、国内統制にも...

朝日新聞国際報道部著「縮む韓国 苦悩のゆくえ」の感想。

数々の問題をかかえる韓国の現況をまとめた本。出生率低下、高齢化、地方消滅、移民、一極集中と、日本ともかぶるような問題に苦しむ韓国。分析すればどれもがそれなりの原因が見えてくる。しかし背景には、すでに先進国並みの生活水準を達成したという経済成...

斎藤充功著「消された外交官 宮川舩夫」の感想。

帝政末期から太平洋戦争の終戦まで、対ソ外交で活躍した宮川舩夫に関する評伝。ロシア専門の外交官といえば、近年ではお馴染みの佐藤優氏が思い浮かぶが、それよりも半世紀以上も前に、ソ連を相手に奔走していたのが宮川舩夫である。ノンキャリアとして外務省...
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