清涼院流水著「三日坊主でも英語は伸びる」書評感想

筆者は、英語の本格的な勉強法を、前著の「50歳から始める英語」で詳しく公開している。どれももっともな方法で、これを実行すれば英語力アップ間違いなしと思われるものばかりだった。

問題は、それを続けることが難しいということだろう。そういう人たちに向けて、更なるアドバイスをまとめたのが本書になる。

自らも三日坊主だと言って、それを克服するのではなく、三日坊主の利点を生かして数々のメソッドを考え出している。

英語の勉強をしなければという固定観念を持っていると、完璧主義に陥りがち。そういったときのためのアドバイスが並ぶ。やりたいときにやるのがよい、途中で止めてもよい、他のものに手を出してもよいなど、4技能はすべてやらなくてもよいなど。

決して楽をしようというものではなく、高いレベルまでを想定して書かれているので、中身は本格的で、かなり突っ込んだ学習法だ。

挫折しても完全にやめないで、なんとか続けていけば、それに応じて進歩するという外国語学習の定跡。それを実践するために具体的で親切なアドバイスが満載で、真剣に取り組みたい人にはよい本だと思う。